投資信託の価格が下がり続けると、このまま積立を続けていいのか不安になりませんか?
含み損が増えると、売却したほうがいいのか、それとも持ち続けたほうがいいのか迷うこともあると思います。
でも、長期の積立投資では、価格の下落が安く買えるチャンスになることもあります。
今回は、「上がればハッピー、下がればラッキー」という考え方について紹介します。
上がればハッピー、下がればラッキーとは?
投資をしていると、価格が上がればうれしくなり、下がれば不安になるものです。特に、投資を始めたばかりの頃は、保有している資産の評価額が日々変動することに慣れず、少しの値下がりでも気になってしまうことがあるでしょう。
しかし、長期的な視点で投資を考えると、価格が上がることにも下がることにも、それぞれ違った意味があります。
すでに保有している資産にとっては、価格の上昇が資産の増加につながります。一方、これからも購入を続けるのであれば、価格の下落によって以前より安く買える機会が生まれます。
つまり、保有している資産の値上がりを喜びながら、これから購入する資産については値下がりを前向きに捉えることもできるのです。
価格が上がれば資産が増える
保有している投資信託の価格が上がれば、資産の評価額も増えます。
例えば、10万円分の投資信託を保有していて、その価格が10%上昇すれば、評価額は11万円になります。売却していなければ利益が確定したわけではありませんが、保有資産の価値が増えていることは、投資を続けるうえでうれしい変化です。
また、長期的に資産を増やしていくことを目指す場合、保有している資産が値上がりすることは重要です。購入したときよりも価格が上がれば、将来売却した際に利益を得られる可能性も高まります。
このように、すでに保有している資産の価格が上がることは、投資の成果を実感できる場面の一つです。
価格が下がれば安く買える
一方、これからも投資信託を購入していく場合、価格の下落は安く買えるチャンスになります。
毎月一定額を積み立てていると、価格が下がったときには、同じ金額でより多くの口数を購入できます。
例えば、毎月1万円を積み立てる場合、1口1万円なら1口、1口5,000円なら2口購入できます。積み立てる金額は同じでも、価格が安いほど多くの口数を購入できるのです。
こうして価格が下がっている間も積立を続けることで、より多くの口数を保有できます。その後、価格が回復すれば、安いときに購入した分も資産の増加につながります。
ただし、価格が下がったからといって、必ず回復するわけではありません。大切なのは、目先の値動きに振り回されず、長期的な視点で積立を続けることです。
下落相場と上昇相場を比較
同じ金額を毎月積み立てる場合、価格の動きによって購入できる口数が変わります。
例えば、積立開始時と終了時の価格が同じでも、途中で下落してから回復する相場と、下落せずに上昇し続ける相場では、購入できる口数に差が生じます。
下の画像で、それぞれの相場の違いを比較してみましょう。

左のように、途中で価格が下落すると、安い時期に多くの口数を購入できます。その後、価格が回復すれば、安いときに購入した分も資産の増加につながります。
一方、右のように価格が上昇し続ける場合は、積立を続けるにつれて購入できる口数が少なくなっていきます。
このように、積立開始時と終了時の価格が同じでも、途中で下落する相場のほうが、より多くの口数を購入できます。
ただし、下落したほうが必ず有利になるわけではありません。実際の結果は、価格の推移や積立のタイミングなどによって変わります。
「下がればラッキー」という考え方は、価格の下落を必要以上に恐れず、長期的な視点で積立を続けるための心構えの一つといえるでしょう。
下がればラッキーとはいえないケース
ここまで、価格が下がることで安く購入できるメリットを紹介しました。
しかし、値下がりした投資信託が必ず回復するわけではありません。また、投資対象や資産を使う時期によっては、下落が大きなリスクになることもあります。
価格が回復しないリスク
積立投資では、価格が下がると安く買えるメリットがあります。しかし、価格が下がったあと、必ず回復するとは限りません。
価格が下がり続けたり、長い間低迷したりすることもあります。そのため、値下がりを単純に喜べばよいわけではありません。
「下がればラッキー」と考えられるのは、長期的な視点で積立を続けているからこそです。価格の下落だけを見るのではなく、投資先や自分の投資目的を意識することが大切です。
取り崩し直前の暴落に注意
積立期間中の下落と、資産を使い始める直前の下落では、影響が異なります。
例えば、老後に備えて長年積み立ててきた資産が、取り崩しを始める直前に大きく値下がりしたとします。
この段階では、積立中のように安く買い増すことが難しく、生活費のために値下がりした資産を売却しなければならない場合もあります。
その後に価格が回復しても、すでに売却した分は回復の恩恵を受けられません。
こうしたリスクに備えるため、資産を使う時期が近づいたら、必要な生活費を現金などで確保したり、株式への投資割合を見直したりする方法があります。
積立中の下落だけでなく、資産を使う時期も考えながら、無理のない投資計画を立てましょう。
まとめ
「上がればハッピー、下がればラッキー」は、長期の積立投資における考え方の一つです。
価格が上がれば、すでに保有している投資信託の評価額が増えます。一方、価格が下がれば、これから積み立てる分を安く購入できるため、同じ金額でより多くの口数を買えます。
つまり、上がれば保有資産が増えてうれしい、下がればこれから安く買えるのでうれしいという考え方です。
大切なのは、目先の値動きに振り回されず、自分の投資目的に合わせて長期的な視点で積立を続けることです。



