オルカンについて調べていると、長期投資ならオルカンだけで十分という意見もあれば、投資先としておすすめしないという意見も見かけます。
同じ投資信託なのに、なぜここまで意見が分かれるのでしょうか。
その理由は、投資に対する考え方や、求めるリターンが人によって違うからです。
この記事では、肯定派と否定派の考え方を比較し、オルカンの特徴を踏まえながら、自分に合った投資先の選び方を解説します。
オルカンとは
オルカンとは、一般的に「eMAXIS Slim 全世界株式 オール・カントリー」という投資信託を指します。
日本を含む世界中の株式に幅広く投資できるのが特徴です。投資先の割合は株式市場の規模などに応じて変わるため、米国株式の割合が大きくなることもあります。
1つの商品で多くの国や企業に投資できるため、投資先を自分で一つひとつ選ばずに、世界全体の成長を狙えます。
オルカンの肯定派と否定派は何が違う?
肯定派と否定派の大きな違いは、世界全体に投資するのか、成長が期待できる国や業種を自分で選ぶのか、という点です。
肯定派は世界全体に投資する
オルカンを肯定する人は、将来どの国の株式が最も成長するのかを予測するのは難しいと考えます。
現在は米国が株式市場で大きな存在感を持っていますが、将来も米国が最も高い成長を続けるとは限りません。ほかの国や地域が成長する可能性もあります。
そのため、特定の国に絞らず世界全体に投資し、幅広い国や企業の成長を取り込むという考え方が基本になります。
投資先を細かく調べる手間を抑えながら、世界全体の成長を狙えることも、オルカンが選ばれる理由です。
否定派は成長する国や業種を選ぶ
一方、オルカンをおすすめしない人の中には、成長が期待できる国や業種を自分で選びたいと考える人もいます。
例えば、今後の成長が期待できる新興国や、特定の業種に重点的に投資する方法があります。
選んだ投資先が予想どおりに成長すれば、オルカンを上回るリターンを得られる可能性があります。ただし、期待したほど成長しなかった場合には、オルカンよりも大きく値下がりすることもあります。
こうした投資を選ぶ背景には、世界全体に幅広く投資するよりも、有望だと考える投資先に資金を集中させたいという考えがあります。
オルカンは平均点を狙う投資先
オルカンは、特定の国や業種に集中するのではなく、世界の株式市場全体に幅広く投資する方法です。
特定の国や業種が世界市場全体を大きく上回る成長を遂げた場合、そこに集中して投資していた人のほうが、高いリターンを得られることがあります。
反対に、その国や業種の成績が振るわなければ、集中投資は大きな損失につながることもあります。幅広く分散しておけば、一部の投資先の不調が運用全体に与える影響を抑えやすくなります。
ここでいう「平均点」は、必ず平均的な成績になるという意味ではありません。特定の国や業種の成長に賭けるのではなく、世界全体の成長を狙うという意味です。
投資では、必ずしも市場平均を上回ることだけが正解ではありません。高いリターンを狙って投資先を絞る方法もあれば、幅広く分散して市場全体の成長を狙う方法もあります。
自分で成長する国や業種を予測することに時間をかけず、世界全体に投資することに納得できるなら、平均点を狙うことは十分に合理的な選択です。
自分に合う投資先はどっち?
オルカンとほかの投資先のどちらが合っているかは、投資にかけられる時間や、どのようなリターンを求めているかによって変わります。
手間をかけずに長期投資したい人
投資先を細かく調べる時間がない人や、どの国が成長するかを自分で予測したくない人には、オルカンが選択肢になります。
世界中の株式に幅広く投資できるため、特定の国を選ばずに長期投資を続けたい人に向いています。
ただし、世界中に分散していても、株式市場全体が下落すれば損失が出ることはあります。短期的な値下がりを受け入れながら、長期的に投資を続けられるかも大切です。
自分で投資先を選びたい人
経済ニュースを確認したり、企業や業種について学んだりすることが好きな人は、自分で投資先を選ぶスタイルにも向いています。
自分の考えに基づいて投資先を選び、市場平均を上回るリターンを積極的に狙いたい人には、米国株式や特定の業種に投資する方法も選択肢になります。
ただし、情報を集めていても予想が当たるとは限りません。期待するリターンだけでなく、値下がりしたときにどこまで受け入れられるかも考えておきましょう。
まとめ
オルカンに肯定派と否定派がいるのは、投資に求めるものが違うからです。
肯定派は、将来どの国が成長するかを予測するのは難しいため、世界全体に幅広く投資することを重視します。一方、否定派の中には、成長する国や業種を自分で選び、市場平均を上回るリターンを狙いたいと考える人もいます。
オルカンは、誰にとっても最適な投資先というわけではありません。
投資先を細かく選ばず、世界全体の成長を狙いたい人にはオルカンが選択肢になります。自分で投資先を調べ、成長が期待できる国や業種を選びたい人は、ほかの投資信託を検討する方法もあります。
大切なのは、どちらが優れているかだけで判断するのではなく、自分の投資方針に合った方法を選ぶことです。



