この記事でわかること
○ 持ち株会のメリット
○ 持ち株会だけに頼る危険性
○ NISAと比較した場合の注意点
○ 私が考える持ち株会との付き合い方
結論
私は持ち株会そのものは良い制度だと思っています。
会社から奨励金がもらえるため、条件だけ見れば非常に魅力的です。
しかし、
だからといって資産形成の中心にするべきかと言われると少し疑問があります。
持ち株会には見落とされがちなリスクもあります。
私は、
利用できるなら利用する。
ただし依存はしない。
このくらいの距離感がちょうど良いと思っています。
持ち株会のメリット
持ち株会のメリットは、多くの人が知っていると思います。
代表的なのは奨励金です。
例えば、
毎月1万円積み立てると、
会社が10%補助してくれる。
すると実質1万1000円分の株を購入できます。
投資した瞬間に利益が出ているようなものです。
また、
給与天引きのため強制的に積み立てられることもメリットです。
投資が苦手な人でも自然と資産形成を続けることができます。
実はNISAの方がお得になることもある
持ち株会の最大の魅力は奨励金です。
例えば、
毎月10万円積み立てると、
会社が10%補助してくれるとします。
すると、
実際には毎月11万円分の株を購入できます。
つまり毎月1万円、会社がお金を出してくれている状態です。
これは非常に魅力的な制度です。
では、
30年間積み立てた場合を考えてみましょう。
オルカン(NISA)
毎月10万円積立
↓
年利7%で運用
↓
30年後
約1億2,200万円
↓
税金0円
↓
手元に残るお金
約1億2,200万円
持ち株会
毎月10万円積立
↓
会社が10%補助
↓
毎月11万円積立と同じ
↓
年利5%で運用
↓
30年後
約8,970万円
ここだけを見ると十分すごい数字です。
しかしここで忘れてはいけないのが税金です。
持ち株会は売却すると利益に対して約20%の税金がかかります。
元本は、
11万円 × 12か月 × 30年
で約3,960万円です。
つまり利益は、
約8,970万円 − 約3,960万円
=約5,010万円
になります。
ここに約20%の税金がかかります。
利益
約5,010万円
↓
税金
約1,000万円
↓
最終的に手元に残るお金
約7,970万円
もちろん将来のリターンは誰にも分かりません。
しかし私は、
一社だけに投資する自社株よりも、
世界中の企業へ分散投資するオルカンの方が高い成長を期待しています。
そのため、
奨励金だけを見ると持ち株会は魅力的ですが、
長期で考えるとNISAも非常に強力な選択肢だと思っています。
最大の落とし穴は分散不足
私が最も気になるのはここです。
会社員の場合、
すでに会社から給料をもらっています。
つまり生活そのものが会社に依存しています。
その状態でさらに自社株を大量に保有すると、
会社への依存度はさらに高くなります。
もし会社の業績が悪化した場合、
- 給料
- ボーナス
- 株価
のすべてが同じ方向に動く可能性があります。
これは投資で最も大切な分散とは逆の考え方です。
さらに厄介なのは、
自分の会社だから安心だと思いやすいことです。
自社のことはよく知っているつもりでも、
実際には客観的な判断が難しくなります。
他社の株には慎重なのに、
自社株だけは楽観的に見てしまう。
これは持ち株会でよくある落とし穴だと思っています。
奨励金だけを受け取るという考え方
これは賛否あると思いますが、
一つの考え方として知っておく価値があります。
持ち株会で購入した株を、
買付後すぐに売却する方法です。
例えば奨励金が10%なら、
理論上はその分の利益を受け取ることができます。
もちろん、
株価変動や手数料の影響もありますし、
会社によってルールも異なります。
また、本来は長期保有を前提とした制度です。
ただ、
「奨励金だけを受け取り、その後はNISAで運用する」
という考え方をする人もいます。
知識として知っておいて損はないと思います。
まとめ
持ち株会は魅力的な制度です。
会社から奨励金がもらえるため、利用できるなら活用した方が良いと思います。
しかし、
私は資産形成の中心にするべきではないと考えています。
なぜなら、
会社員はすでに給料という形で会社へ依存しているからです。
その上で資産まで自社株へ集中させると、
想像以上に大きなリスクを抱えることになります。
また、
奨励金だけを見ると持ち株会は非常に魅力的ですが、
長期で考えるとNISAの非課税メリットや分散投資の効果も無視できません。
私は、
持ち株会は活用する。
しかし資産は分散する。
この考え方が大切だと思っています。
投資の基本は分散です。
自社株だけに頼るのではなく、
NISAや全世界株なども組み合わせながら、
長く続けられる資産形成を目指していきましょう。
